
蒔きつける絵。華やかで繊細な技。
司るのは駿河の絵師たち。
蒔絵(まきえ)とは、漆で模様を描いて、漆の乾かないうちに金銀錫粉や色粉を蒔きつけ、文様を表したものです。
駿河蒔絵の始まりは、文政11年(1828年)、駿府に住む塗師・中川専蔵が、信州の画家・天領に蒔絵技術の教えを受け、花鳥草木などの本格的な蒔絵を、漆器、雛具、茶道具などに取り入れたのがきっかけであるといわれています。
天保元年(1830年)、江戸より漆器蒔絵職人・小林留吉、小林遷次郎が来静し、駿河蒔絵は更に高い技術を身に着けました。明治になると、欧米文化の色が濃くなり、デザインや構図を理解し、蒔絵に応用する動きが出始めます。
現在は文箱、オルゴール、写真立て、鏡台、硯箱、雛道具、塗下駄、家具、アクセサリーなどに蒔絵を施すことを主としており、荒い金銀粉を漆で固め、研磨して仕上げる消粉蒔絵をはじめ、平蒔絵、研ぎ出し蒔絵、錆上蒔絵、高蒔絵などの技法を得意としています。
さまざまな職人とその技法を、本展覧会でたくさんの方にご覧いただきたいと思います。匠宿伝統工芸館の入口回廊を彩る、東海道五十三次を描いた羽子板も駿河蒔絵の作品です。この機にあらためてご鑑賞くださいませ。




出展者 : 中條峰雄 / 一言良一郎 / 諸井治郎 / 鈴木則次 / 長谷川雅英 / 大内啓三 / 佐野暢子 / 辻本愛子 / 鈴木寿希
展覧会情報
| 【展覧会名】 | 駿河蒔絵 展 蒔く絵師たち |
|---|---|
| 【会場】 | 駿府の工房 匠宿内 匠宿伝統工芸館 |
| 【開催期間】 | 2025年12月19日(金)~2026年2月1日(日) |
| 【入場料】 | 無料 |
| 【後援】 | 静岡蒔絵組合 |

![愛犬と泊まれる静岡市のホテル[1HOTEL]](/core/wp-content/themes/cv/assets/img/common/booking02.jpg)